「なぎなた」倉知淳
「こめぐら」と同時発売のこの本。
同じような「バカミス」かと思いきや、こちらは普通にミステリ。
「バカミス」を期待してたから、ちょっと違う感はあったんだけど、
どれも良くて十分楽しめた。

一番好きなのは「闇ニ笑フ」。最後の一行で完全に謎が解ける。
これが見事に決まっていて好き。

「あとがき」もいいね。楽しい。
kindle版だとあとがきがないから、こういうおもしろいあとがきを読むと、
紙の本を買って良かったーって思う。

読み始めた時は「こめぐら」のが好き、と思っていたんだけど
読み終えたら「なぎなた」の方がだんぜんお気に入り。
次は「猫丸先輩シリーズ」読んでみたいと思う。いつになるかわからないけど。。。
| か行(その他) | 23:23 | comments(0) | trackbacks(0)
「こめぐら」倉知淳
いわゆる「バカミス」。
脱力系ミステリ。
おもしろかったー。

「遍在」はミステリなのかちょっと疑問だったけど、
その他はしっかりミステリ。
脱力系なんだけど、謎ときはなかなか難しくて、
読んでる途中で「あれ?これはこーゆーことじゃない?」と
自力で謎がとけたのは「真犯人を探せ(仮題)」だけだった。

「Aカップの男たち」の脱力加減もなかなかだけど、
一番脱力したのは「さむらい探偵血風録」。
なんかもう、それはないでしょ〜って感じ。
「どうぶつの森殺人(獣?)事件」は設定は脱力だけど、
謎解きはなるほど!でした。

同時発売の「なぎなた」もあるので、これも読みます。必ず。
| か行(その他) | 22:19 | comments(0) | trackbacks(0)
「死ねばいいのに」京極夏彦

初京極さん。

「このミス」で見て、読んでみたい!と思って速攻ヤフオクで落札したもの。
速効落札の割に、読んだのは今頃なんだけど、、、
思った通り面白かった。

「死ねばいいのに」は「お前なんか死んじゃえばいいのに」っていう
恨みのセリフじゃないんだ。
そんなに色々大変で不平不満だらけなら、だったら死んじゃえば?って
提案みたいな、そんなセリフ。

ケンヤってずるいね。
自分は無知だ、頭悪いんだ、すいませんって言いつつ、痛いところついてくる。
まぁ、純粋というか素直というか。。。
ケンヤを相手にしたら、やっぱワタシも知らず知らずにイライラして
不平不満をしゃべりそうだ。

登場人物で一番分かりにくいのは、アサミだね。
不平不満を言いまくってる彼らの事は理解できる。
でもアサミは、、、、ムズカシイ。
彼女には不平も不満もなかったのかな?
そんな人間、いるのかな?

| か行(その他) | 22:33 | comments(0) | trackbacks(0)
「サクリファイス」近藤史恵
サクリファイス
サクリファイス
近藤 史恵

評判良くて、ずっと気になってた作品。
評判通りの面白さ。読み応えありです。

前半は「これ、ミステリだよね?」と疑問に思うほど、ロードレースの面白さが描かれている。
お陰でロードレースを全く知らないワタシも、そこそこ理解できました。
後半はちゃんとミステリー。
「えぇっ?」の後にゾワゾワっと鳥肌立ちそうだった。

それにしてもスゴイな、「エース」と「アシスト」の関係。
それと石尾のレースに対する思いも、尋常じゃない気がする。
正直「そこまでするか?」と疑問に思う。

この話には、外伝や続編があるらしいのでぜひ読んでみたい。
| か行(その他) | 23:10 | comments(0) | trackbacks(0)
「キッドナップ・ツアー」角田 光代
キッドナップ・ツアー
キッドナップ・ツアー
角田 光代

ロードムービーですね。
やっぱり、夏休みに子どもは成長するんだなぁ、、と納得。

特に印象に残ったのは、
「あんたたちは、のどが渇いたら自販機を探せばいいという
便利な生活を送ってるから、心の底から嬉しく思うことができないんだ」
という父親に、
「おやじ、いいかげんにしとけよ。」とすごむ。
「のどが渇いたら自販機を探す。あたりまえじゃんか。」
そう答えつつ、心の中では
「あんたと花火をすることだけで、心の底から嬉しいって思うんだ」。
このシーンが好き。

父親と母親の取引の内容が最後まで明かされないのが
かなーり気になるんだけど、
ハル目線で書かれたお話だからこれは仕方ない。

ハルと同じ年くらいの子どもたちはこれを読んでどう思うんだろう?
子どもたちの読書感想を読んでみたい。
| か行(その他) | 00:39 | comments(0) | trackbacks(0)
「風化する女」木村紅美
風化する女
風化する女
木村 紅美


表題作の「風化する女」はイマイチ。

もう一編の「海行き」。これいい! これ好き。
主人公・澄ちゃんの「おいてきぼり感」に共感。

東京の大学で出会った仲良し3人組。
ずっとこのまま同じコト考えて、いつまでも一緒にいられると思っていたのに、
いつの間にやら、友達はそれぞれ自分の道を見つけ、それぞれに進んで行く。
何も考えずに過ごしてきた自分は、気がつけば東京にひとり。
友達は成長して大人になっていくのに、自分はあの頃からちっとも進んでない。
このなんとも言えない「おいてきぼり感」。
でも、あの頃に戻りたいかっていうと「戻りたいとは思わない」と言う。
澄ちゃん、大人だなぁ。。。
ワタシは戻りたいと思っちゃうよ。
| か行(その他) | 11:52 | comments(0) | trackbacks(0)