「婚活中毒」秋吉理香子

婚活中毒 (実業之日本社文庫)



婚活をめぐる短編ミステリー4編。

うーん、秋吉さんだから期待が大きくなってたせいか、あまりおもしろくなかった。

「代理婚活」は、まずは親同士がお見合いをする代理婚活の話。
相手の母親に恋心を抱いてしまった父親がちょっとおもしろかった。
| あ行(秋吉理香子) | 17:52 | comments(0) | -
「絶対正義」秋吉理香子

絶対正義


コロナ禍で読んだので、読みながら「自粛警察」やら「マスク警察」を思い浮かべてました。
範子が今ここにいたら、彼女は「自粛警察」になったりするのかな。
いや、自粛は要請で法を犯してないから、気にしないのかな。

読み始めて、範子の異常な程の正義に怖さを感じていたけど、
いざ殺されてしまうと、なんだかかわいそうに思えてきてしまった。
確かに範子は悪くはない。
普通の主婦として、夫も子どももいる。
家族は範子の帰りを待っているはず。
同級生4人に危害を加えている訳ではない。

衝動的だったとはいえ、同級生4人の行動も「そこまでする?」って思ってしまう。
特に和樹は、自分に不利になることはないのに、抱いている嫌悪感だけでそこまで。
もっとも、範子の行動も「そこまでする?」な状態だったけどね。

法を守ることは正義だろうけど、範子はあまりにも機械的。
大岡越前の裁きみたいな、温情とか情状酌量みたいなものが全くない。
そんな人間もこの世の中には本当にいるんだろうなと思う。

読んでて、これ実写化したらおもしろそうって思ってたら、
もうすでにドラマ化されてました。
どうやらストーリーはちょっと違うようだけど、おもしろそう。
無料で見られるなら見てみたい。
| あ行(秋吉理香子) | 13:57 | comments(0) | -
「暗黒少女」秋吉理香子
評価:
秋吉 理香子
双葉社
¥ 1,512
(2013-06-19)

イヤミスですね。

設定がいいです。私立の女子高。いわゆるお嬢様学校。
美しくカリスマ性のある理事長の娘いつみが教室の窓から転落して死ぬ。
彼女を殺したと噂されるのは同じ文学サークルの6人の女子高生たち。
この女子高生たちが、文学サークル恒例の闇鍋で、いつみの死をテーマに
作品を発表しあう。

もうね、この作品発表も闇鍋状態。お互いに疑い合う。
しかもこれはそれぞれの作品だから、フィクションかどうかも確かじゃない。
同じ場面でもそれぞれに自分に都合のよいように解釈しているのが、おもしろい。
最後に代読されるいつみの作品も本当なのかわからない。

そしてラストですよ。ここが最高にイヤミス。
その闇鍋の中身、なんなのよ? え? まさかね?

これ、ドラマにしたらおもしろいんじゃないかな。

この本は単行本を購入したんだけど、表紙のイラストがステキです。
そしてカバーを外すと、紫の地に黒の蝶のイラスト。これもいい。
雰囲気あってる。
同じイラストレータで男子高生が表紙の秋吉さんの本を見掛けたので、これも興味ある。
単行本買って、カバー外して見てみたい。
| あ行(秋吉理香子) | 17:28 | comments(0) | trackbacks(0)