2008.09.25 Thursday
「ジョゼと虎と魚たち」
ジョゼと虎と魚たち(通常版)
田辺聖子,渡辺あや
Showtimeにて。
これは池脇千鶴がすべてですね。
演技も素晴らしかった。
かわいらしい顔と甘い声にぶっきらぼうな関西弁がなんとも合ってる。
脚が不自由で乳母車に乗るジョゼと名乗る少女。
不思議な雰囲気の彼女と大学生・恒夫の恋のお話。
一見ファンタスティックな雰囲気なんだけど、
内容はすごく現実的。
恋に落ち、ジョゼを連れて実家に向かう恒夫が
途中で心変わりするあたりは、酷いなと思いつつ仕方ないとも思う。
「車椅子はいらない。あんたがおぶってくれればいい」というジョゼに
「俺も歳とるんだし、、、」と結婚を匂わせたかと思えば、
家族にジョゼを紹介することを怯んでしまう。
そして結局逃げる。
ラストシーン。
恒夫が出て行き、ひとりで生きていくジョゼ。
一切れの鮭を焼いている時の横顔が、とても凛としていて綺麗だった。
そして、道端で泣く恒夫。
ここでは一緒に泣いてしまった。
このシーンがなかったら、恒夫の印象は全然違うものになってたと思う。